画面共有は一斉プレゼンテーション用?
Zoomなどビデオ会議の画面共有は, 1人の共有したものを全員が注視するというもの. 授業やプレゼンテーションの状況に即している.
一方, 少人数で共同作業するときには, 各参加者が提示・編集する画面から選んで, 複数を同時に閲覧したいことがある. 特に, 2名の場合, 相互に相手のデスクトップやウィンドウを見たいことがある(自分のデスクトップは直にも見られる)
Gather.Town では解決してる…
Gather.Townは, 空間の概念を取り入れた共同作業・ビデオ会議システム*1. 2次元マップ上で, 参加者が動的に Breakout Room 的なグループを作ることができ, ポスターセッションなどに適している.
このn人グループのメンバーは, k(<=n)人からの共有画面から各自が選んで, 共有画面を拡大表示できる*2.
相手から共有された画面をアノテーションするには
gather.town の画面共有はシンプルなので, 参加者が共有画面に書き込むことはできない. したがって, 相互に相手の画面に書き込むようなことはできない*3. 代用策としては, gather.town の共有画面(や自分の共有したいアプリ)をデスクトップに表示し, そこにデスクトップアノテーションツールで書き込み, 自分のデスクトップを共有する, というものがある.
アプリのウィンドウ内をポイントするには, アプリの機能を使ったり, OSのマウスカーソルを使ったりすることができるが, アプリの種類やウィンドウ内外を気にせずデスクトップにビットマップで書き込むことのできるデスクトップアノテーションツールとして, 例えば次がある. もうOSが備えて欲しいくらいの機能.
他の方法
他のサービス
脚注の通り, oVice - Business Metaverse, SpatialChat でもできる.
仮想カメラ
会議に参加する全員のカメラ画像は相互に表示され, 選んだカメラ画像を固定したり拡大したりできる(のがビデオ会議システムの定義のようなもの?).
したがって, 文書やデスクトップやウィンドウをカメラ画像として送れば, 目的は達成される. ローテクにはWebカメラで撮影すればいいわけだが, PC内で完結するためには, 仮想カメラとして機能する, OBS, mmhmm(有料), CamTwist , VCam などのソフトウェアを使用すればいい(が, だいたいこの手のソフトウェアは設定項目が多岐にわたり, 大勢にインストールして一斉に使ってもらうには障壁がある).
複数ビデオ会議
Zoomで一方向, Teams で逆方向の会議をしてそれぞれ画面共有すれば, 相互に画面共有できる(一方のサウンドを無効化する必要). すなわち, n人いたらn人がそれぞれ発信用の会議を持てばよい. 1システムでの複数会議への参加にはシステムごとの制約があるが, Google Meetでは(主催者が同じでも異なっても)複数の会議に参加できる.
共有文書
ビデオ会議の画像レベルの共有でなく, Google Drive, OneDrive, VS LiveShare, Creative Cloud などのアプリケーションレベルでの文書共有を行えば, 相互の参照や, 同時編集ができる. 可能なときにはこちらを使うほうが美しいだろう.
*1:空間の概念を取り入れた共同作業・ビデオ会議システムとして他に SpatialChat, Remo, oVice, Sococo などがある. 総称は近接性チャット Proximity chat - Wikipedia または一般名詞としての空間チャット spatial chat? これを metaverse の一種と見なす人もいる.
*2:oViceでもこの機能があると聞く. SpatialChat では1名が複数のコンテンツを共有に提出して画面上に配置できる. 空間の概念があるから必然的にこの機能があるというものではないだろうが, どちらも共同作業に役立つ概念・機能だから実装されるのだろう
*3:共有文書の項を参照