樋口三郎の授業情報@龍谷大学理工学部数理情報学科

授業情報@龍谷大学理工学部数理情報学科

論文 Anomalous diffusion analysis of the lifting events in the event-chain Monte Carlo for the classical XY models

元Team539メンバーの木村健治さんと書いた論文が Europhysics Letters に掲載されました. 木村さんは2016年9月に数理情報学科の大学院で博士号を取得され, 現在は京都大学で研究員をされています.

MCMCの Metropolis-Hastings アルゴリズムでは, 希望する確率分布を極限分布として得るために, 十分条件である detailed balance condition がマルコフ連鎖に対して成立するように作るわけですが, より弱い条件で(=DBCを破って), 希望する確率分布を極限分布として得る高速なアルゴリズム群が注目をあびています. そのひとつ, 古典スピン系の ECMC=event-chain Monte Carlo アルゴリズムの振る舞いを理解したいのですが, 更新されるスピンの位置=lifting variable を力学的自由度と見なすと, random walk in random environment ととらえられます. この walk が, 特定の場合には anomalous になっていることを数値実験で指摘したものです. 木村さんの数値計算の野性解放です.